自助、共助、公助で備える
天災は、忘れたころにやってくる…
天災は、忘れたころにやってくる…
天災(災害)は、その恐ろしさが忘れさられたころに再び起こるものであるから、用心を怠らないこと、油断は禁物であるという戒めの言葉で、物理学者であった寺田寅彦氏の発言と言われています。
災害には、地震や風水害などの自然災害や、人為的な原因などによって、人の生命や財産、社会生活に大きな被害が生じる現象があります。災害での被害を最小限に抑えるためには、例え数十年間、災害が起こっていなくても、日常的に災害へ備えることが重要です。
つくば市は、古くは、昭和13年の筑波山の山津波、昭和61年の桜川、小貝川の氾濫、平成23年の東日本大震災、平成24年の竜巻災害などのような大きな災害を経験しています。これらの災害の経験を風化させることなく、忘れることなく、いざというときへ備えるために、社会全体で防災を進めていくことで、自然と社会が共存し続けていくことにつながるのではないでしょうか。
自助、共助、公助とは
自ら取り組む「自助」
自助とは、自分自身や家族の命と財産を守るために、自分で家族で防災に取り組むことです。自分(家族)の身は自分(家族)で守る、との考えもと、日常的な災害に対する備えや、災害時の対応を行っていくことです。
主な自助の取組
- 食料、飲料水の備蓄
- トイレットペーパー、常備薬などの日用品の備蓄
- 自宅の耐震化、耐火性の確保
- 家具、テレビ、蛍光灯などの転倒、落下、移動防止
- 災害用簡易トイレの備蓄
- 家族同士で災害時の安否確認の伝達手段の確保
- 避難経路の確認 など
地域で、皆で協力して取り組む「共助」
共助とは、災害時に、まず自分自身や家族の安全を確保した後に、近所や地域の方々と助け合うということです。また、災害時に円滑に助け合いができるように、日常から地域での助け合いについて備えることです。
1995年の阪神・淡路大震災では、一番多くの人命を救助したのは地域の住民による共助でした。地域の被害を減らすため、地域一丸となって取り組みましょう。
主な共助の取組
- 近所の助け合い
- 自主防災活動への参加
- 地域の防災訓練
- 高齢者、障害者の支援など
(注釈)イラスト出典:株式会社東京法規出版「自主防災活動のてびき」より
行政、公的機関が取り組む「公助」
公助とは、市役所、消防、警察、自衛隊などによる公的な支援のことです。つくば市では、つくば市地域防災計画に基づき、事前対策として、食料や飲料水などの生活物資の備蓄や資機材の整備、民間事業者や他の市町村との応援協定などを実施しています。また、災害時には、人命救助や復旧・復興を担っていきます。
主な公助の取組
- 情報伝達機能の充実
ラヂオつくば、ACCSの活用
メール、SNS、ホームページ等の活用
防災行政無線の活用など - 避難所機能の充実
備蓄品の整備、管理
災害用井戸の整備など - 自助への支援
出前講座やパンフレット配布による啓発など - 共助への支援
自主防災活動への補助金交付
出前講座による自主防災活動の啓発 - 災害対応(人命救助、復旧・復興など)
- 防災訓練(関係機関との連携強化)
(注釈)イラスト出典:株式会社東京法規出版「自主防災活動パンフレット」より
大規模災害時の「公助の限界」
東日本大震災や鬼怒川決壊による水害など、大規模災害時では公助(行政、消防、警察、自衛隊、医療機関)の機能に限界があります。
また、道路や交通手段に大きな被害が出ると、物資を運ぶ物流も機能低下します。
災害からの被害をできる限り少なく抑えるためには、平常時から、自ら取り組む自助、地域で取り組む共助を実施し、大規模災害に備えることが必要になります。いざというときに備え、日常的に防災を意識して取り組みましょう。
阪神・淡路大震災で、被災した方々へのアンケート結果では、自助(家族、親戚)と共助(近所の人)の支援で助かった方が、約70%でした。このことからも、自助と共助の重要性、公助の限界がわかります。
出展:日本建築学会
防災の出前講座
つくば市では、自助、共助、公助に関して、地域の皆様のところに直接出向いてお話する「出前講座」を実施しています。防災に関して、悩みや分からないことがありましたら。お気軽に活用してください。
- 家庭での備蓄や防災対策について知りたい
- 乳幼児がいる家庭での防災対策を知りたい
- 避難所について知りたい
- 地域で自主防災活動を始めたいが、進め方を知りたい
- 災害時の行政の仕事を知りたい など
出前講座の申込方法
出前講座の申込先は、教育局生涯学習推進課です。まずは、危機管理課の防災担当にご連絡いただき、日時や内容を調整した上で、生涯学習推進課にお申込みください。
この記事に関するお問い合わせ先
市長公室 危機管理課
〒305-8555 つくば市研究学園一丁目1番地1
電話:029-883-1111(代表) ファクス:029-868-7582
更新日:2023年11月28日