令和3年度未来共創プロジェクト
令和3年度採択案件
1.食品工場等を自動化するロボットの開発・導入の実証実験(Closer)

実施概要
製造業や農業等では、労働力不足の問題からロボットによる生産性向上が期待されていますが、多品種少量、短周期生産、中小規模等の特徴をもつ製造・生産現場においては、既存の大量生産システムの適用が困難です。
本プロジェクトでは、そのような現場へのヒアリングを通して独自に開発した小型かつ低価格なロボット技術の応用性を検討し、ロボット開発・導入を進めることで、ロボットで労働力を補完することが当たり前の世界の実現を目指します。
実施期間
令和3年(2021年)4月から令和4年(2022年)3月まで
担当部署
政策イノベーション部 科学技術振興課
市のサポート内容
- 実施協力者の紹介、調整
- 市のイベントにおけるPRの場の提供
結果
食品工場は「生産期間が予測できない」、「限られたスペース」、「限られた財源」という特徴を有することが分かり、独自技術の適用性が高いことから、食品工場ラインのラストワンマイルの自動化に焦点を当て、汎用的・小型・低コストの特徴を兼ねるロボットを開発しました。例えば、食品工場における、「目視検査・仕分け」、「コンベアへの投入・収集」、「専用機への投入・収集」、「包装・箱詰め」のような一連の異なる作業を、一種のロボットで自動化することを可能とします。
今回の実施期間では、開発したロボットを実際の現場へ導入・運用を行うには至らなかったため、今後それらを通した課題の抽出と改良を行っていきます。
令和3年度 Closer 企画提案書 (PDFファイル: 941.0KB)
令和3年度 Closer 実績概要報告書 (PDFファイル: 596.6KB)
2.自治体版SDGs評価ツールの開発に向けた共同研究(日本工営株式会社)

概要
SDGs取り組み診断ツールの共同開発:つくば市との協議を通じて自治体が直面する課題やニーズを把握・整理しました。また、同市からのツールコンセプト・評価方法等に係るインプットを踏まえ、SDGs診断ツールの試行版を開発しました。
実証実験を通じた評価ツールの改良:開発した試行版ツールを活用してつくば市役所内で実証実験を行い、ツールの有効性や実用性の検証・改良方法を検討しました。
実施期間
令和3年(2021年)6月から令和4年(2022年)5月まで
担当部署
政策イノベーション部 持続可能都市戦略室
市のサポート内容
評価ツールには、自治体の実態やニーズ把握、課題等の整理が重要であるため、有効性の高いツールの開発に向けて、コンセプトや評価項目へのアドバイス、及びツール開発途中での実証などを行いました。
結果
共同研究を通して、自治体SDGs取り組み診断ツール「TSUMUGI@」を開発しました。 「TSUMUGI@」 はSDGsの取り組み状況を簡単に診断できるオンラインアプリケーションで、自治体の各担当職員がWeb上で設問に回答することで、自治体のSDGs推進に向けた取り組み体制や進捗状況を診断し、チャートやスコアで結果が可視化されるセルフアセスメントツールとして開発し、2022年2から3月にかけてつくば市役所内の関係部署(計54部署)の協力のもと試行版の実証実験を実施し、実用性の検証及び改良点の整理を行いました。
令和3年度 日本工営株式会社 提案概要書 (PDFファイル: 398.0KB)
令和3年度 日本工営株式会社 実績概要報告書 (PDFファイル: 716.2KB)
3.働く人のメンタルヘルスケアシステムを活用した「孤独に悩む人ゼロ」社会の実現に関する実証実験(株式会社World Life Mapping)

概要
AI技術を活用したメンタルヘルスケアシステムを用いて、個人の精神状態を維持・向上させ、一人一人のパフォーマンスや生産性を上げる。また、組織内における信頼関係の構築を支援することで、組織において「孤独に悩む人がゼロである社会」を目指す。
実施期間
令和3年(2021年)8月から令和4年(2022年)3月まで
担当部署
政策イノベーション部 スタートアップ推進室
市のサポート内容
- メンタルヘルスケアシステムの試験導入先の紹介・調整
- 同システムのつくば市役所内での試験導入・フィードバック
- その他市が必要と認めるもの
結果
つくば市役所内での試験導入を経て、システムの改善策等を得られました。今後の開発に活かし、更なるUXを目指します。
また、つくば市内の試験導入先として中小企業等を紹介いただきました。
そのうち数件、実際に試験導入に至りました。
令和3年度 株式会社World Life Mapping 企画提案書 (PDFファイル: 114.3KB)
令和3年度 株式会社World Life Mapping 実績概要報告書 (PDFファイル: 202.1KB)
4.新規医療アプリによる医療サービス向上と医療コスト削減効果の実証(株式会社ロジロジ)

概要
近年、オンライン診療の規制緩和が予定され、医療機関にも対応が求められています。一方で、個々で独自に仕組みを作ることは困難であり、新たなオンライン医療サービスが求められています。
本実証実験では、当社が開発する新規医療アプリを通じて、医師の診療・薬剤師の服薬指導・お薬配送までの一連の流れをワンストップで提供するサービス構築を目指すとともに、オペレーション効率化による医療コストの削減可能性を実証します。
具体的には、本アプリをモニターに試用いただき、使用感等のフィードバックを通じて、アプリの改良等を行います。また、市内企業にサービスを提供し、運用体制の構築を検証します。さらに、これら実証により、サービスのニーズやビジネスモデルの成立を検証します。
実施期間
令和3年(2021年)12月〜令和4年(2022年)10月まで
担当部署
政策イノベーション部 スタートアップ推進室
市のサポート内容
- 新規医療アプリのモニター協力
- サービスの試験導入先となる企業の紹介
- ビジネス拡大に向けてのベンチャーキャピタルや金融機関の紹介
- その他市が必要と認めるもの
令和3年度 株式会社ロジロジ 概要書 (PDFファイル: 577.8KB)
関連情報
この記事に関するお問い合わせ先
政策イノベーション部 科学技術戦略課
〒305-8555 つくば市研究学園一丁目1番地1
電話:029-883-1111(代表) ファクス:029-868-7640
更新日:2023年04月13日