平成30年度に実施した実証実験
つくば市では、先進的な実証実験、社会実装に取り組む先駆者としてのプレゼンスを高めていくため、「つくば市科学技術振興指針(第2期)」の中で、先進的フィールド実験の強化を課題として掲げ、つくば市未来共創プロジェクト事業の開始前(2019年4月15日以前)から、大学・研究機関・企業等から寄せられる様々な実証実験び提案に協力してきました。このページでは、平成30年度に実施した主な実証実験についてご紹介します。
1.AI(人工知能)を活用した道路路面診断システムの実証実験(関東情報サービス株式会社)
概要
「AIを活用した道路路面診断システム(注釈1)」による効率的な道路整備及び業務の省力化の実現を目指し、画像認識による破損個所の検出精度等の検証を行います。
- 検出対象:車道の「ひび割れ」や「ポットホール(アスファルト道路の表層がはがれて出来る丸い穴、へこみ)」
- 場所:つくば市内の市道、つくバス「谷田部シャトル」ルート
- カメラ搭載車両:道路パトロール車1台、つくバス1台

(注釈1)AIを活用した道路路面診断システムとは…
- 4Kビデオカメラを車やバス等に搭載して道路画像を収集
- ディープラーニング(注釈2)を活用した画像認識により破損個所を検出
- 修繕すべき箇所の位置図、現場写真や状況を報告書として保管
(注釈2)ディープラーニングとは…
AIの根幹をなす技術のことで、対象の全体像から細部までの各々の粒度の概念を階層構造として関連させて学習する手法。
実施期間
平成31年(2019年)2月下旬から令和元年(2019年)7月末まで
担当部署
建設部 道路管理課・政策イノベーション部 科学技術振興課
結果
道路パトロール車等に搭載したカメラの画像をもとにしたAI診断結果から、目視による診断と同等程度の精度で、車道の「ひび割れ」や「ポットホール」を検出できました。一方で、植栽帯なども含めた道路全体の診断や2週間程度要した解析期間の短縮などの課題も明らかになりました。
今回の検証結果を今後の課題解決に繋げていきます。
参考:市の協力内容
市は、実証実験の実施に当たり、実験全般の調整のほか、道路パトロール車やつくバスをカメラ搭載車両として活用し、日々の道路パトロール時に路面画像の取得を行いました。また、PRとしてプレスリリースや市長によるデモンストレーションを実施しました。
関連情報
この記事に関するお問い合わせ先
政策イノベーション部 科学技術戦略課
〒305-8555 つくば市研究学園一丁目1番地1
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更新日:2023年04月13日