生物多様性つくば戦略

更新日:2025年04月01日

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私たちの暮らしは、食料や水の供給、気候の安定といった生物多様性を基盤とする生態系の恩恵(生態系サービス)によって支えられています。しかし、いま地球規模で自然環境の消失・劣化がかつてない速さで進み、生物多様性の喪失が深刻な問題となっています。

このような中で令和4年(2022年)12月の生物多様性条約第15回締約国会議において「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする「30by30目標」などが採択されています。我が国においても令和5年(2023年)に「生物多様性国家戦略2023-2030」が策定され、「ネイチャーポジティブの実現」が目指されています。

つくば市は、名峰筑波山をはじめ、豊かな生態系を要する地域です。しかし、開発や里地里山の管理不足、外来種の侵入などにより、世界的な生物多様性の損失傾向と同様の危機に直面しています。

そこで、市の生物多様性に関する施策を推進するための「生物多様性つくば戦略」を令和7年(2025年)3月に策定しました。

この戦略は、生物多様性基本法第十三条第一項に定める生物多様性地域戦略として策定しました。

目的

   生物多様性やその恵みを正しく理解し、必要不可欠なものであることを認識し、豊かな自然環境・生物多様性を未来につなぐため、市の生物多様性に関する施策を戦略的かつ計画的に進めていくこと。

計画期間

令和7年度(2025年度)から令和16年度(2034年度)

ただし、「生物多様性国家戦略2023-2030」では令和12年度(2030年度)を目標としており、本戦略の上位計画にあたる「第3次つくば市環境基本計画」では令和11年度(2029年度)までが計画期間であることから、これらの結果検証や新たな計画等との整合を確認するため、令和13年度(2031年度)を目安に中間見直しを実施します。

キャッチフレーズ

生物多様性の共創によるネイチャーポジティブの実現

基本方針

  1. 筑波山や田園・里山、研究学園都市のネイチャーポジティブ(自然再興)を目指し、生物多様性の保全に加え、回復に挑戦します
  2. "科学のまち"の最先端の科学を学びながら、多様な主体が連携・協働して生物多様性に関する活動を行います
  3. 生きものとの出合いが日々の暮らしを豊かにするように、生物多様性が市の魅力の一つとなって幸せあふれる未来につなげます

基本戦略

上記の基本方針に基づき、4つの基本戦略を設定し、各施策を実行していきます。

基本戦略1 つくばの生物多様性を"守りはぐくむ"

基本戦略2 つくばでは生物多様性が"当たり前"になる

基本戦略3 つくばの生物多様性を"活用する"

基本戦略4 つくばの生物多様性に"みんなで取り組む"

先導的施策

各基本戦略に紐づく施策のうち、市の生物多様性に関する取り組みを先導していく役割を果たす施策として「先導的施策」を7つ設定しています。

  1. 実行力のある推進体制の構築
  2. 生物多様性モニタリング
  3. 生物多様性配慮行動促進事業
  4. 生物多様性緑地管理・創出ガイドライン
  5. 生物多様性の情報発信・集約機能の強化
  6. 生物多様性活動への支援
  7. 生物多様性保全・再生エリア把握・活動

策定までの経緯

懇話会

   委員11名(学識者等8名/公募市民3名)で構成される「生物多様性つくば戦略策定懇話会」を設置し、市民意見、技術的助言を得ながら検討を進めました。
   懇話会での検討内容は、以下の通りです。

市民意識調査等

市民アンケート調査

   生物多様性地域戦略の策定に向け、生物多様性や自然環境に関する市民の意識や取組状況、本市の施策に対するニーズ等を把握するため2023年9月1日から9月23日にかけてアンケート調査を実施しました。
   調査結果は以下の通りです。

市民ワークショップ

   生物多様性地域戦略の策定に向け、市民の考える「大切な自然」や、将来のつくば市の自然がこうあってほしいという市民の「思い」や「願い」を把握するため、2023年10月7日に市民ワークショップを開催しました。
   実施結果は以下の通りです。

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