「つくばチャレンジ」が第11回ロボット大賞において 「日本機械工業連合会会長賞」を受賞しました
移動ロボットの自律走行技術の進歩を目的とした公開実験「つくばチャレンジ」 (主催:つくばチャレンジ実行委員会、つくば市)が、第11回ロボット大賞において、ロボット産業の振興において特に優れたロボット等に対して授与される 「日本機械工業連合会会長賞」を受賞しました。
1 「つくばチャレンジ」とは
「つくばチャレンジ」は、移動ロボットが歩道や公園等の市街地を自律走行する技術チャレンジです。人々が普段使っているあるがままの実環境(リアルワールド)における自律走行技術の進歩を目的として、2007年から毎年公開実験を実施しています。


2 「日本機械工業連合会会長賞」受賞のポイント
・公開実験の場を提供することで、先端技術の実装と検証が繰り返され、参加者の技術は年々向上し、その過程で、実環境における自律走行技術全体の発展に大きく貢献している。
・参加者の増加が、参加費収入と広告効果によるスポンサー収入の増収につながり、持続可能な運営体制を実現した。ビジネス・社会実装、人材育成双方の取り組み、市民へのロボット技術啓発という観点から評価は高い。
3 つくばチャレンジ実行委員会委員長 大矢晃久 受賞コメント
「つくばチャレンジ」が、第11回ロボット大賞「日本機械工業連合会会長賞」を受賞いたしました。この栄えある賞をいただいたことを、実行委員会一同、大変光栄に思っております。
つくばチャレンジは、全国から集まった移動ロボットが、つくば市内の遊歩道等の市街地で自律走行を目指す技術チャレンジです。人々が普通に生活する中でロボットの走行実験を行うことは、法律の整備が進められているものの、依然して自由に実施できる状況にはありません。何が起こるかわからない実環境で確実に走行させるためには、実験を繰り返して成功率を高める必要があり、その場を提供することを最大の目的として実施しています。
つくばチャレンジは、主にロボット関係の研究者で構成される実行委員会と、つくば市の職員が担当する事務局が運営しており、つくば市からは毎年補助金もいただいています。これまで長年に渡り継続してこられたのは、つくば市の積極的な協力と支援体制のおかげであり、深く感謝申し上げます。
市内の歩道を普通にロボットが走行する姿を一般の人々に見てもらうことで、市民のロボットへの理解を深め、ロボットと人間が共存する社会に近づけるよう、今後も継続して実施していきたいと思います。
4 つくば市長 五十嵐立青 受賞コメント
この度、「つくばチャレンジ」が第11回ロボット大賞において「日本機械工業連合会会長賞」を受賞いたしました。主催者としてこれまでの活動がこのような形で評価されたことは大変光栄です。
「つくばチャレンジ」は2007年から開始し、17年間の活動を通じて、延べ2万人を超える学生や社会人が、つくばの市街地を舞台に、移動ロボットの自律走行技術の向上に切磋琢磨してきました。これまでに挑戦してきた多くの参加者が、ロボット技術者の道へ進み、またロボット企業を立ち上げるなど、「つくばチャレンジ」は日本のロボット技術を支える場へと成長することができました。
これもひとえに、大矢晃久実行委員長(筑波大学システム情報系教授)をはじめとする実行委員の先生方の熱意とたゆまぬ努力、また歴代の実行委員長である油田信一先生、坪内孝司先生のこれまでのご尽力の賜物であり、この場を借りて感謝申し上げます。
先端技術の社会実装には、実験室の中だけでなく、人々が実際に暮らす日常の生活の中で技術を試し、改良を重ね、活動を通じて、新たな価値を生み出していくことが重要です。つくば市は引き続き「つくばチャレンジ」等の実証事業を支援し、市民のために科学技術をいかすまちづくりを進めていきます。
5 受賞のようす
(左から)
東原 敏昭 日本機械工業連合会 会長
坪内 孝司 つくばチャレンジ実行委員会(前)委員長
伊達 央 つくばチャレンジ実行員会 幹事
6 ロボット大賞公式ホームページはこちらをご覧ください。
7 第11回 ロボット大賞ガイドブックはこちらをご覧ください。
この記事に関するお問い合わせ先
政策イノベーション部 科学技術戦略課
〒305-8555 つくば市研究学園一丁目1番地1
電話:029-883-1111(代表) ファクス:029-868-7640
更新日:2024年11月12日