つくば市長公式ブログ2020年5月

更新日:2023年03月01日

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5月22日 みどりの学園を視察しました

Zoom参加者が表示されている大きなモニターを見ている生徒とモニターの横にある演壇に立って授業をしている女性の様子

つくば市内の学校では分散登校が始まりました。家庭にインターネット環境がない児童生徒のための緊急配備として700台を6月上旬に導入することを発表しましたが、みどりの学園の9年生に今後の検証のために端末を利用してもらい視察してきました。

Zoomに加えて、「スタディノート」という、既につくば市では使われているソフトを使って、各生徒のノートをリアルタイムに先生や他の生徒のディスプレイに共有できます。例えば、自撮りして「元気です」とコメントをつけて健康確認を行ったり、数学の授業で出された角度を図る問題に補助線を引いてそれぞれの解答などを共有できたりします。

この取組は今後の利用に大きな可能性を感じています。例えば、顔を出したくないという生徒は自宅から入っていましたが、顔を出さずに文字でやり取りをしていました。様々な事情で学校には来れないけれど学びたいという気持ちを強く持っている生徒に応えることができ、学びの保障に大きくつながると思います。

また、問題に戸惑っている生徒の様子も教員側からわかります。通常の授業だとどうしても「わかる生徒」「できる生徒」が手を挙げるので、全員の理解度をリアルタイムに確認することはできません。全員の解答を教員の手元から把握することでフォローが必要な生徒がわかることは大きいですし、今後利用に慣れてくれば先生がプライベートチャットでヒントを送るようなこともできるようになると思います。

このことで、普段あまり発言しない生徒でも、面白い着想をしていたりするケースを他の生徒に共有することなどができ、学びの幅を広げます。こういった取組でつくば市が教育大綱で掲げた「教えから学びへ」を実践できますし、他者を知ることにつながります。

もちろん、課題も多くあります。一人一台端末は今年度導入ですが、必要な1万数千台を確保するまでは全国的なニーズもあり時間がかかります。市内全校で完璧に揃ってからのスタートは難しいです。つくば市は緊急配備として700台用意しましたが、家庭用にスタディノートを入れることもライセンスの関係で時間はかかります。そして、ただでさえ多忙な先生たちにも新しい学びのスタイルを学んでいただくための徹底的なサポートも必要です。

でも、できないからと言って何もしなければ前には進みません。文部科学省も「できることからやればいい」「使えるものは何でも使うように」といったコメントを出しています。休校中、授業までいかなくてもせめて先生や友達とつながりコミュニケーションを取りたいという声が多くあり、何とかしたいと強く思ってきました。まずはオンラインでホームルームをできる環境から整え、第2波にも備えていきます。

コロナ後にこれまでの教育にただ戻るのではなく、教育大綱に掲げた一人ひとりの問いから学びを始め、双方向のやり取りを通じて学びを深めていく形を実現するためにはコロナとの共生の時期の取組が重要です。こどもたち、先生、保護者、地域みなで進んでいけるよう努力を続けます。

つくばの教育のベースとなる教育大綱はこどもたちや校長会、PTA代表はじめ、日本や世界を知る教育界のフロントランナーのみなさんと門脇前教育長、森田教育長、教育委員や私でディスカッションを深め時間をかけて作ったものです。近代公教育からの転換を表明し、一人ひとりの幸せを最上位目標に掲げています。

アルコールを寄贈していただきました

(稲葉酒造様)女性と市長がそれぞれ左右から寄贈目録に手を添えて立っている様子

多くの方から様々な物資をいただいています。写真は、消毒用エタノールを4月27日にいただいた稲葉酒造様と、高濃度アルコール消毒液を5月8日にいただいた浦里酒造店様です。つくば市が誇る2つの酒蔵から、不足しているアルコールをいただけることが心強いです。

アルコールは新型コロナウイルスへの消毒効果が認められていて、人が触れる場所の消毒にも、手指の消毒にも使える大変ありがたいものです。

なお、つくば市は次亜塩素酸水を配らないのかと聞かれることが多いのですが、実は「次亜塩素酸水」は新型コロナウイルスへの明確な効果は確認されておらず、国でも有効性の評価を進めているところです。市としては、有効性が確認されていないものをお配りして、結果として感染リスクが高まることを考慮し、配布していません。

そして、次亜塩素酸水とよく似た名前の「次亜塩素酸ナトリウム」については消毒・殺菌効果が認められています。これは、市販の塩素系漂白剤(いわゆるハイターやブリーチ)を水道水で薄めて使用することができます。ただ、次亜塩素酸ナトリウムは手指の消毒には使えませんのでご注意ください。

手指については厚生労働省も手洗いが最も効果的だとしています。人と会っても、どこかに触れても、「まずは手洗い」を習慣にお願いします。

(浦里酒造店様)男性と市長が寄贈目録と寄贈品のアルコール消毒液を持って立っている様子

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