平沢官衙遺跡実物大復元建物 再整備工事
平沢官衙遺跡実物大復元建物の再整備工事を行います。
平沢官衙遺跡は、古代(奈良・平安時代)の常陸国筑波郡の郡役所跡と想定される遺跡で、昭和55年に国の史跡指定を受けました。校倉、土倉、板倉の3棟の高床倉庫を復元して古代空間を再現しています。
令和3年度に再整備に関する計画を策定し、令和5年度から令和8年度(予定)まで、再整備工事を実施します。
令和6年度は、3棟の実物大復元建物のうち、土倉(写真中央)北側・校倉(写真右)の再整備工事を、令和6年7月31日から令和7年3月14日まで行います。工事に伴う立入禁止範囲については、下記の図面をご参照ください。
工事に関する詳細については、つくば市ホームページで引き続きお知らせしてまいります。
工事期間
令和6年(2024年)7月31日から令和7年(2025年)3月14日まで
![平沢官衙遺跡立体復元建物](http://www.city.tsukuba.lg.jp/material/images/group/156/hirasawakowareteruyatu.jpg)
平沢官衙遺跡立体復元建物(令和4年度の様子)
再整備工事に伴う立入禁止(令和6年7月31日~令和7年3月14日)
7月31日以降順次、下図の範囲を立入禁止とします。危険ですので、立ち入らないようにお願いいたします。
![遺構復元広場立入禁止範囲図(2024.07.31~2025.3.14)](http://www.city.tsukuba.lg.jp/material/images/group/156/R6_0731_0314.png)
令和6年度工事の様子
再整備工事公開イベントを実施しました!
令和6年12月7日、再整備工事の公開を実施しました!
冬の晴れた日は、平沢官衙遺跡から富士山が見られることがあります。この日も遠くに富士山が見え、とても天気に恵まれた1日でした。
まずは、昨年も好評だった茅こしらえ(刈った茅を実際に使用できるよう整えること)体験の様子です。
みなさん初めは少し手間取った様子でしたが、慣れるとスピードもアップ!
ご家族やご友人と協力して、多くのこしらえができた方もいらっしゃいました。
![](http://www.city.tsukuba.lg.jp/material/images/group/156/R6taiken4.jpg)
手前は茅職人の道具です
今年度は、昨年度に刈ったものに加え、新たに購入した茅を使用しています。
左の写真の向かって左側が高エネルギー加速器研究機構の茅、左から2番目が群馬県みなかみ町の茅です。
左から3・4・5番目は、日本有数の茅場として知られる静岡県御殿場市の茅です。
これらは「ススキ」で、「ヤマガヤ」と呼ばれることもあります。
向かって右側の少し背の低い茅は、霞ケ浦でとれる「カモノハシ」という水辺の植物です。こちらは「シマガヤ」と呼ばれたりもします。
並べてみると、「茅」と言ってもずいぶん違いがあることがわかりますね。
昨年度と同様、多くの方々のご協力をいただいたおかげで、事業が進められています。
また、小屋組み(屋根を支える骨組み)の結び方も体験しました。
大きな屋根を支えるため、何か所もしっかりと結びます。この結び方は、アウトドアなどでも役に立ちそうです!
![](http://www.city.tsukuba.lg.jp/material/images/group/156/R6taiken6.jpg)
![](http://www.city.tsukuba.lg.jp/material/images/group/156/R6taiken3.jpg)
見学会では、職人が土倉の屋根を葺いている様子や、校倉の工事状況について、参加者の皆さんは間近で見る屋根の迫力に驚きつつも、「今しか見られない」状況をじっくりと見学されていました。
工事の様子を知ることにより、また新たな視点から遺跡を見ることができそうです。
令和5年度工事の様子
土倉の茅葺屋根を葺き替えました!
令和5年度は、土倉南側の茅屋根の葺替え工事を実施しました。葺いてある茅を撤去して、小屋組みの竹を確認・交換して結びなおし、使用できる茅は再利用しながら、新たな茅と合わせて葺き替える工事です。
工事前の土倉の屋根は、長い間風雨にさらされたり、鳥などの被害によってボロボロとなり、雨漏りの原因となっていました。令和5年11月より足場がかけられ、工事が進められました。
葺替えに使用する茅は、高エネルギー加速器研究機構や、群馬県みなかみ町から、多くの方の協力を得て調達しました。
令和6年2月には、茅こしらえ体験及び見学会を実施しました。参加者の方々は、間近で見る屋根の大きさや、職人さんによる説明など、興味深く体験・見学されました。
多くの方々のご協力をいただき、無事に土倉の南側が葺き替えられました。
きれいになった土倉の屋根をぜひ、現地でご覧ください!
この記事に関するお問い合わせ先
教育局 文化財課
〒305-8555 つくば市研究学園一丁目1番地1
電話:029-883-1111(代表) ファクス:029-868-7637
更新日:2024年12月19日