平沢官衙遺跡実物大復元建物 再整備工事

更新日:2024年12月19日

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平沢官衙遺跡実物大復元建物の再整備工事を行います。

平沢官衙遺跡は、古代(奈良・平安時代)の常陸国筑波郡の郡役所跡と想定される遺跡で、昭和55年に国の史跡指定を受けました。校倉、土倉、板倉の3棟の高床倉庫を復元して古代空間を再現しています。
令和3年度に再整備に関する計画を策定し、令和5年度から令和8年度(予定)まで、再整備工事を実施します。

令和6年度は、3棟の実物大復元建物のうち、土倉(写真中央)北側・校倉(写真右)の再整備工事を、令和6年7月31日から令和7年3月14日まで行います。工事に伴う立入禁止範囲については、下記の図面をご参照ください。

工事に関する詳細については、つくば市ホームページで引き続きお知らせしてまいります。

工事期間

令和6年(2024年)7月31日から令和7年(2025年)3月14日まで

平沢官衙遺跡立体復元建物

平沢官衙遺跡立体復元建物(令和4年度の様子)

再整備工事に伴う立入禁止(令和6年7月31日~令和7年3月14日)

7月31日以降順次、下図の範囲を立入禁止とします。危険ですので、立ち入らないようにお願いいたします。

遺構復元広場立入禁止範囲図(2024.07.31~2025.3.14)

令和6年度工事範囲図(PDFファイル:273.5KB)

令和6年度工事の様子

再整備工事公開イベントを実施しました!

令和6年12月7日、再整備工事の公開を実施しました!


冬の晴れた日は、平沢官衙遺跡から富士山が見られることがあります。この日も遠くに富士山が見え、とても天気に恵まれた1日でした。

まずは、昨年も好評だった茅こしらえ(刈った茅を実際に使用できるよう整えること)体験の様子です。
みなさん初めは少し手間取った様子でしたが、慣れるとスピードもアップ!
ご家族やご友人と協力して、多くのこしらえができた方もいらっしゃいました。

手前は茅職人の道具です

今年度は、昨年度に刈ったものに加え、新たに購入した茅を使用しています。

左の写真の向かって左側が高エネルギー加速器研究機構の茅、左から2番目が群馬県みなかみ町の茅です。
左から3・4・5番目は、日本有数の茅場として知られる静岡県御殿場市の茅です。
これらは「ススキ」で、「ヤマガヤ」と呼ばれることもあります。

向かって右側の少し背の低い茅は、霞ケ浦でとれる「カモノハシ」という水辺の植物です。こちらは「シマガヤ」と呼ばれたりもします。

並べてみると、「茅」と言ってもずいぶん違いがあることがわかりますね。

昨年度と同様、多くの方々のご協力をいただいたおかげで、事業が進められています。

また、小屋組み(屋根を支える骨組み)の結び方も体験しました。
大きな屋根を支えるため、何か所もしっかりと結びます。この結び方は、アウトドアなどでも役に立ちそうです!

見学会では、職人が土倉の屋根を葺いている様子や、校倉の工事状況について、参加者の皆さんは間近で見る屋根の迫力に驚きつつも、「今しか見られない」状況をじっくりと見学されていました。
工事の様子を知ることにより、また新たな視点から遺跡を見ることができそうです。

令和5年度工事の様子

土倉の茅葺屋根を葺き替えました!

令和5年度は、土倉南側の茅屋根の葺替え工事を実施しました。葺いてある茅を撤去して、小屋組みの竹を確認・交換して結びなおし、使用できる茅は再利用しながら、新たな茅と合わせて葺き替える工事です。工事前土倉屋根
工事前の土倉の屋根は、長い間風雨にさらされたり、鳥などの被害によってボロボロとなり、雨漏りの原因となっていました。令和5年11月より足場がかけられ、工事が進められました。

足場の掛かった土倉


葺替えに使用する茅は、高エネルギー加速器研究機構や、群馬県みなかみ町から、多くの方の協力を得て調達しました。

 

茅体験


見学の様子
令和6年2月には、茅こしらえ体験及び見学会を実施しました。参加者の方々は、間近で見る屋根の大きさや、職人さんによる説明など、興味深く体験・見学されました。

 

土倉(南側屋根葺替え後)と校倉
多くの方々のご協力をいただき、無事に土倉の南側が葺き替えられました。
きれいになった土倉の屋根をぜひ、現地でご覧ください!
 

 

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