つくば市長公式ブログ2023年11月

更新日:2024年01月16日

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2023年11月

11月30日【つくば市民表彰式】

11月30日はつくば市民の日です。36年前の11月30日につくば市が誕生しました。
市民の日にあたり、つくば市のまちづくりに長年にわたり各分野で貢献していただいている皆さんへの表彰を行いました。市長の仕事も8年目に入りましたが、市民の日は自分がよって立つ原点を確認し、あらためて背筋を伸ばすタイミングであり、式典は柄にもなく未だにちょっと緊張したりします。今のつくばにつながる基盤を作ってきてくださったすべての皆さまに感謝します。ともに歩みを進めて行きましょう。

市長と受賞者の集合写真1 市長と受賞者の集合写真2

 

11月26日【つくばマラソン開催!】

スタートのピストルを鳴らす市長

11月26日に開催されたつくばマラソンは、大きな事故なく無事に終了しました。
当日はかなり冷えましたが、各種論文でマラソンの好タイムが出やすいとされる気温は6~8度で、まさにその辺りの気温でした。実際に、男子優勝の金子さんのタイムは歴代2位の記録、女子で見事2連覇の大渕さんも自己ベスト、そして多くのランナーが自分の記録を更新していたようです。  
今回の開催にも本当に多くのスタッフ・ボランティア・関係者の皆さまのご尽力がありました。また、多額のご寄付をくださったスポンサーの沼尻産業様、つくば電気通信様、谷原建設様をはじめ、すべての皆さまに感謝申し上げます。そして、交通規制にご協力くださった市民の皆さまもありがとうございました。
今年は私は少し前に左膝を痛めてしまい、MRI撮ってもらったら半月板損傷ということで残念ながら走れませんでしたが、ゴール後にお互いを称え合ったり目標を達成して涙を流しているみなさんの姿はとても素敵で、あらためて走ることの魅力を感じました。また走れるようにじっくり体も整えていこうと思います。

スペイン・フランス出張記④【サンセバスチャン ヨーロッパ社会的経済会議】

社会経済会議に登壇した各国のメンバーと市長の集合写真

今回の出張の最終目的地はスペインのサンセバスチャンでした。サンセバスチャンでは、EUとスペイン政府等が共催している「社会的経済の欧州会議」に招待されました。
サンセバスチャン市は今年、ヨーロッパの「社会的経済の首都」に選ばれ、会議の開催地となりました。サンセバスチャンのあるバスク地方は社会的経済(あるいは社会的連帯経済)がヨーロッパで最も強い地域と言われています。登壇した会議では、サンセバスチャン市長やボルドー市長たちとともにそれぞれの市の社会的経済の状況を共有し課題を議論しました。
私からは、①日本では社会的連帯経済という概念はまだそれほど知られていないが、NPO法ができて以来NPO法人が幅広い活動を行っておりそこでは社会的経済につながる活動も多いこと、②つくば市は数字で見ても人口あたりのNPO数が多く、労働者協同組合法ができたことで今後多くの社会的経済の活動が生まれる可能性があること、③その社会的経済の活動のインパクトをどのような指標で捉えていくかが課題であること、といった話をしました。
終了後、多くの方に声を掛けていただき、つくばや日本の状況に関心を持ってもらえて良かったと思います。会議全体としては、多くのセッションで登壇者がデータ活用の必要性を訴えていたことも印象的でした。私が言及した課題感にもつながりますが、社会的経済を進めるにも、エビデンスに基づくこと、その効果を分析すること等が必須であると認識しながら、まだどの都市も模索している状況であることがよくわかりました。都市が持つデータの取扱はあらゆる分野において重要であり、つくばでもスーパーシティで取組み始めています。様々な研究者の皆さんとまさに議論をしているところですが、こちらも丁寧に進めていきます。

スペイン・フランス出張記③【グルノーブルその2 分厚すぎる芸術支援とコンセルヴァトワール】

グルノーブル市役所の職員から文化芸術施策について説明を受ける市長

グルノーブルでは、芸術・文化施策について、グルノーブル市役所の担当の職員からじっくりレクをしていただきました。
日本は国家予算のうち文化芸術予算の割合は0.1%、対してフランスは1%と10倍の差があると巷でよく言われていますが、実際はどうなのだろうと聞いてみたら、グルノーブルはなんと全体予算の3%を充てているとのこと。アーティストへの直接の支援では、アーティスト団体から希望する事業の予算の申請を受けて、審査の上で補助金の交付を決定する仕組みが柱にあります。つくばで言えばアイラブつくばの補助金に近いですが、金額が違います。十数万円の団体から事業によっては数百万円、大きいところでは6000万円を超える団体もあります。
どうしてそんなことが可能かというと、アーティストへ支援を行い、そのアーティストが市民向けに公演をしたりワークショップをすることで市民がアートに触れる機会を得ることは、市民の幸せに直接的につながるという確信があるようです。アートはアーティストの趣味や余暇のような次元ではなく、まちと市民にとって必要不可欠であるという認識が徹底している印象です。つくばでも芸術活動は人間活動の根源という前提で計画を作っていますが、それを具体的な金額として投資しているところに圧倒的な分厚さを感じます。
施策のもう一つの象徴が、市が経営する芸術を学ぶ学校、コンセルヴァトワールです。この学校の名前は「のだめカンタービレ」などに出てくるパリにある国立のものが有名ですが、そこは最高峰のもので、フランスでは各都道府県や基礎自治体がそれぞれ公立のコンセルヴァトワールを持っています。日本語では芸術学校と訳されるのかなと思います。芸術学校では、音楽・舞踊・演劇の3つが学べて、こどもたちは学校がない午後(フランスは水曜日午後は休みであることが多い)や土曜日などに通います。市が芸術学校の講師役としてアーティストを雇用し、そのアーティストがこどもたちを教えることで、次のアーティストを生み出す、という循環を目指しているとのこと。
さらに、グルノーブルの特徴として、通常の学校の芸術の授業にも、芸術学校の先生が教えに行く仕組みを持っているそうです。芸術学校に通っている子だけじゃなく、公立学校の常日頃の芸術の授業でもレベルの高い講師の授業を受けられ、アートを一部の人に限定しないようにかなり力を入れている印象でした。そしてさらに、芸術学校の授業料も低所得世帯には無料にするといった配慮がされています。
芸術より優先すべきことがあるだろうという声は必ずありますが、日本の文化庁の調査でも、文化実践をしている人は、していない人と比べて「人生の意義や社会的つながりから来る幸福度(ユーダイモニア)」が有意に高いと出ています。ちなみにこの調査では、アートを鑑賞をしているだけでは幸福度はあまり高くなっていませんでした。実践まで持っていくことが幸福度につながると考えると、グルノーブルが行っているような、プロを目指す芸術家を育てるプロセスで、こどもや市民が芸術に接する機会を増やしつつ、鑑賞だけではなく実践する市民を増やしていくアプローチはとても有効に思えました。歴史も含めて大きくちがうものをすぐ真似することはできませんが、最近始めたアーティストとの対話をさらに増やしていきたいと感じ、今つくばで設置を進めている田水山小学校跡地の芸術拠点へのヒントも数多く得ることができました。ちなみにレクの会場は、市が持つ美術館の中で、建物も所蔵品も一級でした。

スペイン・フランス出張記②【グルノーブルその1 姉妹都市協定締結10周年】

グルノーブルでの茶道の様子

続いて、フランスのグルノーブル市を訪問しました。つくばとグルノーブルは、2013年に姉妹都市協定を締結しています。フランスの学園都市であるグルノーブルでは、市同士の関係よりも先に筑波大学とグルノーブル・アルプ大や、研究機関同士の関係ができており、そこから姉妹都市につながっていきました。
今回、協定締結10周年に合わせて、グルノーブル市内で大々的に「日本月間」を展開していただいています。長年グルノーブルの日本語補習校で教えられ、昨年は外務大臣表彰も受賞された坪井環希子さんを中心とした関係者のご尽力により、映画、漫画、レストラン関係など多くの事業が展開されています。到着した日は日本から裏千家の師範の方がいらっしゃってお茶会が催され、大勢の市民が魅了されていました。
記念式典は、グルノーブルのデザインを学ぶ高校生がつくばのイメージを描いたポスターが貼られた国際会館で行われ、部屋に入りきれないほどの人が参加してくれました。ポスターは、あえてネットでつくばのことを検索したりせず、つくばの話を聞き、言葉の聞き取りからイメージを膨らませ描いていったという、とても素敵なものでした。つくばでも展示の機会などを作りたいと思います。
ピオル市長が挨拶で、世界の情勢が混沌としている今こそ都市間の交流の意義があると話していましたが、私もまったく同感です。ナイーブに響いたとしても、日頃から分厚い関係性を持ち、お互いの存在をこの日の会場のように市民が共有することが、分断や対立を少しでも遠ざけるものになると思います。
先述の坪井さんにはつくばで今年8月に開催した「世界お茶のみ話」でも講師をお願いしました。このような、市民が関心を持つきっかけになる機会を改めて増やしたいと思いました。

今回の訪問で、移動中や食事中も含めて色々な話を伺いましたが、グルノーブルはフランス革命の始まりとなる蜂起の場所があったり、日本から漫画を最初期に輸入した人物の出身地であったり、今はヨーロッパのグリーン首都に選ばれたりと、常に変化と価値を生み出してきた都市です。今後も相互に学びを得ていきたいと思います。

スペイン・フランス出張記①【バルセロナ ICT EXPO】

各国の自治体の代表と対談する市長

11月6日から16日にかけて、ヨーロッパに出張しました。現地で参加したイベントや視察内容について、いくつか抜粋してご紹介します。
まずは、スペインのバルセロナ市でICT EXPOに登壇しました。ICT EXPOは世界最大のスマートシティのイベントで、世界中の都市から先進事例が集まり、様々なディスカッションと展示が行われます。つくば市はスーパーシティに認定されたことに伴い、内閣府の事業として出展しました。
登壇のテーマは「意思決定のゲームチェンジャーとしてのデータ」というもので、政策の意思決定にどのような形でデータを活用するかについて、各国の自治体の代表と話をしました。会場は立ち見が出るくらい満員となり、つくば市のオンライン投票やデータの取扱についても多くの関心を持っていただきました。
その後、打合せをいくつかした後には、日本パビリオンという会場でつくばのスーパーシティの具体的な取組についてじっくりと講演しました。こちらも講演終了後、かなり多くの人が関心を持ってくれて話しかけてくれたり連携の相談が来たりしたので、一定の価値を出せたと思っています。
スマートシティの界隈では、バルセロナは常に世界のモデル都市として紹介されています。何が実現していて、課題は何なのかを実際に現場を見て、対話をしながら考えていきます。

11月4日【筑波山ゲートパーク、オープン!】

BMXレースの様子

この度、「筑波山ゲートパーク」がオープンしました!地域の拠点であった筑波東中学校が閉校となってから、活用に向けて地元の神谷議員・小久保議員、弱虫ペダルサイクリングチームの佐藤GMをはじめ、多くの方と相談しながら整備を進めてきました。「ゲートパーク」の名前の通り、筑波山地域ジオパークの拠点+自転車の拠点という複合施設にすることで、ゲートパークを訪れた人がここをきっかけに、筑波山や周辺自治体のジオサイト訪問や自転車での周遊につなげてもらうことを目指しています。
そして、BMXコースは弱虫ペダルサイクリングチームの皆さまのお力をいただきながら、日本でも数少ない国際大会が開催できる規格で整備できました。レースは初めて見ましたが、未就学児から大人まで、みな大迫力でした。本格運用が始まったら、初心者向けの体験パンプ→こども向けコース→本コース、と安全に配慮しながら楽しめるようになります。
また、弱虫ペダル作者の渡辺先生のご厚意で運行となった弱虫ペダルラッピングバスもお披露目されました。今月からつくバスの北部シャトルルートを走ります。そして、とてもありがたいことに今年も先生のサイン会のサコッシュの売上の全額を、つくばこどもの青い羽根基金にご寄付いただきます。
つくばジオミュージアムも、体験型でリピートしても楽しみながら自然に学べる仕掛けを主眼に設計してもらいましたが、多くのこどもたちがその通りに楽しんでいる様子を見てひと安心しました。学校が無くなってしまって寂しい、という声を多くの方からいただいてきましたが、新たなランドマークによって筑波山麓全体を盛り上げていきたいと思います。

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