自然の恵みが「遊び場」に、雑木林の保全と両立

更新日:2026年07月13日

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vol.70 雑木林で遊ぶ会 さん

自然の中で「遊び」「学ぶ」ひと時を、年間を通じて雑木林をお手入れ

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「安(やすらぎ)の森」と書かれた看板の向こうに続く小道を行くと、木漏れ日の中、落ち枝を集めて雑木林の手入れをしている親子の姿が見えてきました。

 

高く伸びた木々の葉の間からは、青い空が見え、心地よい風が吹いてきます。

 

春めいてきた時期、記者が訪れたのは、つくば駅から車で約10分走った場所にある雑木林です。

 

この場所で活動しているのは、雑木林の整備をしながら、自然の中での遊びを楽しんでいる「雑木林で遊ぶ会」です。

 

雑木林の地主さんから活動場所として3㌶の林を借り、年間を通じて林の手入れを手伝っています。

 

落ち枝は、拾っておかないと、草刈りをする際に邪魔になってしまうそう。このため、この日は草刈りが本格化する前に、きちんと枝をまとめる作業をしていました。

 

小さなこどもも、整備のお手伝い。

林の中は“遊び”で溢れているのか、お手伝いのかたわら、木に登ったり、虫やカナヘビを追いかけたりと忙しそうです。

 

こどもと一緒に参加している男性は「感受性が豊かな時期に、自然や命にふれあってもらいたい」と話します。自然の中での出会いは、こどもにとって“学び”でもあるようです。

 

作業が一段落すると、昼食の準備が始まりました。

こどもたちも一緒に慣れた手つきで包丁を使い、野菜をザクザクと切ります。この日の食材の中には、雑木林で採れたてのキクラゲもありました。

メニューは「ちゃんぽん」。食材を入れた鍋は、焚き火にかけて調理していました。

 

「見守る人がたくさんいるから、安心して料理できるんです」とお母さんたちは話します。

 

食事は、焚き火を囲みながら。この時に、のんびりと語らうのも楽しみなんだそう。

 

雑木林を美しく保つための手入れは、楽ではありません。

夏は、暑さや虫と闘いながら、ぐんぐんと伸びてくる下草を刈り取っていきます。「それでも、楽しんでやる。充実感、喜びも得られる。」「土や木に触れると整う」とメンバーは話します。

 

自然環境を守り、活用する取り組みは、巡り巡って心の豊かさにつながっているようです。

35年超、地主さんとの信頼関係をベースに築いた歴史

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「地主さんあってこその活動なんです」

こう話すのは、雑木林で遊ぶ会代表の小野瀬さんです。

 

同会の活動の根幹には、地主さんの「雑木林を残したい」という想いと、都会から移り住んだ者たちによる里山の保全への関わり方の取り組みがあります。

 

このため、同会は地主さんの想いに寄り添った信頼関係づくりを大切にしています。

 

同会を設立したのは1990年。当初は、つくば市内の別の雑木林で活動をしていたそう。

自然の中でこどもたちと遊びたいと思っていた数家族が、雑木林の手入れに困っていた地主さんと出会ったことがきっかけでした。会員が雑木林の手入れを手伝い、無償でその土地を借りて活動をするようになりました。

 

地主さんと手を取り合った雑木林の保全の取り組みに可能性を感じたメンバー。シンポジウム「つくばの緑を私たちの手で!」を開催しました。

 

同会の現在の活動場所となっている雑木林を提供している地主さんとは、このシンポジウムで出会ったそうです。

 

この地主さんは、高齢で、立ち入ることさえままならない状態の雑木林を夫婦でどう整備すれば良いのか悩んでいました。しかし、「ご先祖さまが守ってきた雑木林を残したい」という想いがあったため、同会に「手入れを手伝ってほしい」と申し入れをしたそうです。

 

こうして同会は、2か所の雑木林で活動をするようになりました。時が経ち、最初に関わっていた雑木林の開発が始まり、活動拠点は現在の「安の森」に落ち着いたそうです。

 

活動が始まり、35年以上が経つ中、雑木林に訪れる家族たちも移り変わり、こどもたちは成長していきました。小野瀬さんは、地主さんやこれまでこの雑木林で思い出を紡いできた仲間たちのためにも「残していきたい」とひたむきな思いを語ります。

 

小野瀬さんは、3人のこどもと「安の森」で過ごしてきました。当時の楽しかった記憶とともに、現在は孫と一緒に訪れています。

 

大人になったこどもたちの行動の中に、雑木林で共に過ごした時期の面影を見ると、小野瀬さんは「記憶の中に残っているのかなって、活動に関わってよかったと思うんです」と目を細めます。

 

移ろいゆく人間の人生模様を見守ってきた“森”は、ボランティアたちの手で変わらない姿を保ちながら、訪れる人たちを見守り続けています。

こどもだけでなく、大人も楽しみリフレッシュする場に

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雑木林で遊ぶ会の活動日は基本的に、第2・4土曜日。天候などによって予定を変更することがあります。また、暑さが厳しい夏は、活動を休みにすることもあるそうです。

 

活動日は、整備だけでなく、雑木林の恵みをいかした「遊び」も取り入れることがあります。

 

広い林の中を散策すると、クヌギの間伐材を使用した原木シイタケ栽培のホダ木がありました。会員のやってみたいことにも挑戦しているそう。

 

また、同会には木材や竹を材料にした“おもちゃ”や雑貨を作る名人もいます。こどもたちに道具や火の扱い方、危険なこと、自然の楽しみ方を教えてくれます。

 

同会は、自然の中で遊びたいという家族を中心として始まりましたが、親子連れでなくても参加できる場です。

 

「大人も、雑木林に来ると生き返る」と小野瀬さんは、大人だけ、全世代の方々の参加も歓迎します。

 

雑木林の中で過ごし、作業で汗を流しながら、木々の間を抜ける心地よい風を感じると、心も体もリフレッシュできるそうです。

自然の中での活動は、忙しい日常生活にもゆとりを持たせてくれるはずです。

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\季節のイベントも開催しています!/

同会では、会員でなくても参加できるイベントも開催しています。

その季節ならではの自然の恵みを楽しめる催しで、これまでに、雑木林を散策しながら食べられる植物を探す「春の恵みを味わおう@安の森」や「シイタケ植菌体験@安の森」などを開催してきました。

イベントのお知らせはホームページで公開しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

\「安の森」を一緒に守っていく仲間を募集!/

同会では、新会員を募集しています。

活動が気になる人は、イベント参加や手入れ体験をしてみてはいかがでしょうか?

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市民部 つくば市民センター
〒305-0031 つくば市吾妻一丁目10番地1
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