0円マーケットが生み出す循環、 モノも気持ちも次の人へ

更新日:2026年05月08日

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vol.69 くるくるひろばinつくば さん

モノの交換から生まれるシンプルで豊かな「うれしい」の循環

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▲つくばセンター広場で行われた0円マーケット

とある休日、つくばセンター広場で、テントの周りに人だかりができていました。

 

近づいて見てみると、こども服や食器、日用品などがずらり。目を輝かせたこどもたちが絵本やおもちゃを眺めている傍ら、お母さんがこども服を手に取っています。

 

一見、フリーマーケットのように見えますが、なんとこの場にあるモノは全て「0円」なんです。

 

この活動は、くるくるつくばさんが主催する「0円マーケット くるくるひろばinつくば」。

自宅で使っていないモノを持ち寄り、欲しい人に持ち帰ってもらう場です。

 

誰かが持ってきたモノが、ふと立ち寄った別の人の手に渡って、「くるくる」「くるくる」と循環。まだ使えるモノを捨ててしまうのではなく、必要としている人・欲しい人に回していくのです。

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▲たくさんの衣服が持ち込まれ、持ち帰られていった。

この日は、ベビーカーやこども用ビニールプールが持ち込まれると、すぐに別の家族が持ち帰っていったそう。

 

次の持ち主が即決まる現象は「くるくるマジック」と呼ばれており、持ち込んだ人も持ち帰る人もくるくるひろばのスタッフも満面の笑みを浮かべます。

 

「その人にピッタリだと思う服が見つかったときや、モノが渡った瞬間が楽しい」とスタッフのひとりは語ります。

 

持ち込むことができるのは、「友達にあげられるくらいのモノ」。予約不要で、開始30分後から終了時間の1時間前まで持ち込めます。

 

モノを大切に扱う瞬間に立ち会うことで、「『買う』ということへの興味が減った」というメンバーも。買うこと以外の楽しみを見出すようになったそうです。

 

この場所では、モノだけでなく、「うれしい」気持ちやモノを大切にする考え方も循環しているようです。

集まるのはモノだけでなくヒトとのご縁や多様な考え方

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▲くるくるひろばinつくばの皆さん

くるくるひろばが始まったのは、2015年3月11日。

きっかけは、東日本大震災と原子力発電所の事故でした。

 

当時、子育てをしていたお母さんたちは、原発事故による暮らしや環境への影響について不安を抱えていました。

「いろいろなニュースがあるけれど、真実ってなんだろう」。そんな同じ思いを持つ幼稚園のママ友たちで、原発事故に関する映画の自主上映会を開催したのが、活動のはじまりなんだそう。

 

お母さんたちの疑問は次第に、大量生産・大量消費が当たり前となった暮らし方にも向いていきました。

 

そんなときに知ったのが、東京・世田谷で始まった「0円マーケット」の取り組み。メンバーはさっそく、その主催者に連絡して許可をもらい、つくばでも0円マーケットをスタートさせました。

 

こうして始まったくるくるひろばは、10年以上続いています。寒さや暑さが厳しい季節を除き、メンバーが集まれる休日に開催しているそうです。

 

メンバーは「楽しく、ゆるく、無理なくやっているので続いている」と話します。

0円だからこそ、お金の準備が必要ないのが、気軽さにもつながっているんだそう。

 

服の買い替えが多い子育て家庭や外国人など、立ち替わり入れ替わり、さまざまな人たちが訪れる「くるくるひろば」では、出会いもあります。

 

活動を重ねる中で、メンバーに外国語が堪能な人や外国人も加わりました。

くるくるひろばは、モノだけでなく、多様な人や考え方がより集まる場にもなっています。

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