大学生の自由な企画を実現までサポート、ボランティア参加も応援

更新日:2025年08月25日

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vol.46 つくばアクションプロジェクト(T-ACT)さん

主体的に学内外で活動する学生を育成、人間力を培い社会へ

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「自信を持てない学生も、何かのきっかけで社会とつながり、成長していく」

筑波大学のつくばアクションプロジェクト(T-ACT:ティー・アクト)は、学生の主体的で自由な発想の企画の実現を応援する事業です。

 

T-ACTは2008年、文部科学省が大学や短期大学などを対象に豊かな人材育成を図る「新たな社会的ニーズに対応した学生プログラム(学生支援GP)」の選定を受けて始まりました。

 

その際に行った学生アンケートでは、主体的に国内外の活動に参加したり、プロジェクトを企画したりする筑波大生がいる一方で、「何かやってみたい」とは考えていても行動に至っていない学生が約6割いることが分かったそう。

 

「悩んでいる学生が主体的に活動するきっかけを得て、そこで力をつけて、社会へ出てほしい」とT-ACTの担当者は学生の背中を押します。

 

T-ACTは、学生支援GPで国から補助を受けられる期間が終わった後も、人間力育成支援事業として継続。5つの人間力(①参加力②コミュニケート力③企画力④統率力⑤体験力)の育成を通じて、豊かな学生生活を応援しています。

 

現在挑戦できるT-ACTの種類は3種類で、学生が企画立案する「T-ACTアクション」、教職員が企画立案する「T-ACTプラン」、学生が地域のボランティア団体に参加する「T-ACTボランティア」があります。

 

T-ACTへの申請件数は、2014年度ごろは90件近くにまで上っていました。しかし、新型コロナウイルスの流行で活動が制限されたことから、2020年度には約30件にまで減少。近年は申請件数が回復しており、昨年度の件数は80件近くに上るそうです。

 

T-ACTは、学生が自分の「できること・やりたいこと」で社会参加するきっかけとなっています。将来、地域で共に活動するかもしれない仲間として、注目していきたいです。

 

どんな企画があるのか気になる方は、T-ACTのホームページに報告書が掲載されているので、ぜひ覗いてみてくださいね。

学外登録団体で学生との連携チャンスを

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T-ACTの学外登録団体になると、ボランティアへの参加を考えている筑波大生にウェブサイトやSNS、掲示板などで情報を発信することができます。

 

現在、登録しているのは学内ボランティア団体に含めて計25団体。

登録できる団体は、「国および地方公共団体またはこれに準ずる団体」「県内の社会福祉協議会に登録している団体」「大学生の受け入れ実績がある団体」などと条件があります。また、学生の安全面を確保するため、ボランティア保険等が適応される活動を行っている必要もあります。

 

これらの条件は、ボランティアをやりたい学生が安心して応募できる枠組みをつくるために設定されています。

登録を希望する団体さんは、T-ACTホームページをご確認ください。

 

担当者によると、「福祉」や「こども」の分野のボランティアに関心を持つ学生が多いそうです。

また、アクセスの良い場所が会場の場合、大学生の参加度は高くなると分析します。

 

また、国際交流に関わる活動へのニーズも高まっているとのこと。しかし、国際関係のボランティア募集は少ない印象があるそうです。

 

T-ACTの担当者は「社会とつながることで、学生には気づきを得てほしい」と話します。

 

大学生のボランティア参加は、市民活動団体さんの活動にも大きな力になるはず。まずは気軽に参加できる企画から参加募集をしてみてはいかがでしょうか?

挑戦が糧になる、企画実現の過程に大切な学びがある

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T-ACTに寄せられるアイデアや企画が、全て成功するわけではありません。企画の中には、そもそもスタートできないものや、始まっても途中で頓挫してしまうものもあります。

 

T-ACTで企画をスタートするには、審査で企画が承認されなければなりません。

この企画をまとめ上げることが、学生たちに最初に立ちはだかる壁となります。この関門を突破するため、学生たちは仲間を探したり、コンサルタントに相談したりして、企画案をブラッシュアップしていきます。

 

担当者は「安心してチャレンジしてほしい」と失敗を恐れない姿勢を呼び掛けます。

 

これまでの企画の中には、「みかんジュースの飲み比べ」や「ぬいぐるみ好きの交流イベント」など、学生の趣味や興味を出発点にした企画が立案されてきました。

 

担当者は「趣味や興味でも、一つの企画案として形にするのは簡単ではない。トレーニングになる」と話します。

 

一見「遊び」に見える企画でも、企画を練り上げていく過程や、その活動の先で地域活性や課題解決などにつながり、深みのあるプロジェクトに育っています。

 

「筑波大学には多様な学類があり、多様な学生たちがいる。一人一人と同じ目線に立てるよう努力して、近すぎず遠すぎず程よい距離感でサポートしていきたい」と担当者は話します。

最初は上手くいかなくても、再チャレンジが可能。何よりも得難い経験になるはずです。

この記事に関するお問い合わせ先

市民部 つくば市民センター
〒305-0031 つくば市吾妻一丁目10番地1
電話:029-855-1171 ファクス:029-852-5897

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