『楽楽大学』で講座企画し、交流と学びの場を創出

NPO法人スマイル・ステーションさんは、つくばを「笑顔」あふれるまちにしていくことを目指している団体さんです。

かつて「つくば市市民活動センター」の指定管理者(*)を約8年間(2013～2020年度)担い、人づくりやネットワークづくりを通じたまちづくりに取り組んできました。

現在は指定管理業務を離れ、長年続けてきた「楽楽大学」に注力しているそうです。

市民活動センターは、「中間支援」の拠点として運営していました。

中間支援を簡単に表現すると「マッチング」です。

主なマッチング対象は、【行政】と【団体】。行政は協働できる市民団体を探している際にスマイル・ステーションさんに問合せ、団体は制度などにつながりたい際に担当部署を紹介してもらおうとスマイル・ステーションさんに相談しました。

また、マッチングするのは、団体と行政だけではありません。

市民活動に参加したい【学生】に対して希望に合った【団体】へつないだり、【企業】や【研究機関】と【団体】をつないだりすることもあったそうです。

コロナ流行直前の2019年度の相談件数は200件を超え、市民や市民活動団体から頼られる存在だったことがうかがえます。

スマイル・ステーションのメンバーには、市民活動運営の経験者もいるため、実践的なアドバイスを行うことができていたそうです。

スマイル・ステーションさんは、こうした指定管理者の業務を通じて、市内外にネットワークを広げていきました。指定管理者を離れた現在は、そうした人脈を生かして「楽楽大学」の活動を運営しています。

公の施設の管理運営を、地方公共団体が指定する法人やその他の団体に委ねることができる制度。多様化する住民のニーズに対応するため、民間の能力やノウハウを活用する狙いです。

「誰でも学生、誰でも先生、誰でも学長、どこでも教室」をキャッチコピーにスマイル・ステーションさんが開催しているのが「楽楽大学」です。2009年に始まり、70回を超える講座を開催してきました。

「みんなが笑顔になれるもの」として考案したそうです。みんなで話し合ったり、学び合ったりする「楽しい楽しい大学」を目指して開講しました。

つくばの歴史を深掘りする講座や、健康や環境に関する社会課題への理解を深める講座など幅広い分野を扱ってきたそうです。中には音楽を鑑賞しに行ったり、被災地を見学するバスツアーを企画したりすることも。多いときは、1年で10講座を開催したそうです。

その時々の時事問題やメンバーの関心ごとが講座の企画につながっているようで「自分たちが知りたいこと、勉強したいことが中心になってきている」と振り返ります。

楽楽大学のほかにも、みんなの笑顔をつくる場として「笑顔市」も開催していたそうです。こどもから高齢者までが集い、遊びや討論会を通じて交流する機会をつくってきました。

笑顔を生み出すために、まずは運営メンバーが「楽しんでいる」様子が浮かんできます。

ご興味がある方は、ぜひ楽楽大学に参加してみてはいかがでしょうか❓

中間支援や講座を通じ、人と人をつなぐ活動に取り組んできたNPO法人スマイル・ステーションにとって、新型コロナウイルス感染症の流行は大きな壁として立ちはだかったそうです。

流行が本格化した2020年度は、楽楽大学の講座開催を断念せざるを得ませんでした。しかし、翌年度からは、オンラインで参加できるウェブ講座を交えることで、徐々に講座を再開したそうです。

思うように講座を開催できなかった期間でしたが、この経験で得られたものもあるそうです。

感染症対策で普及した「オンライン」方式は、居住地や移動方法を問わずにコミュニケーションできる方法として、今では活動になじんでいます。メンバーは「Zoomの便利さが分かっちゃった」と振り返ります。

今では、楽楽大学の企画を練るなどする定例会は、Zoomで行っています。対面でメンバーが揃うのは年に数回だそうです。

それでも「1時間では終わらないんですよ。大体12から13人集まり、わいわいとやっています」と活動への熱量は変わらない様子。

時代に合わせてオンライン形式を取り入れたスマイル・ステーションさん。“楽しく”だけでなく、肩の力を抜いて“楽に”やっていくのが、笑顔で活動を続けるコツかもしれませんね。

●スマイルス・テーションさんの活動に関心がある方は、お問い合わせください。公式ホームページにお問い合わせフォームがあります。

●zoomで開催している定例会は、【毎週水曜日19時半から約1時間】行っています。