大学生が主体となって育む吾妻のコミュニティ

更新日:2025年03月24日

ページID: 23729

vol.27 吾妻みんなのひろば さん

大学生と親子が触れ合う食堂、新しいコミュニティづくりへ

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訪れた親子とともに3メートルののり巻きを作る大学生たち=吾妻のつくば市民センター

 

「じゃあ、せーので巻くよ」

約3メールの“のり苔巻き”を仕上げようと、大学生と親子たちが息を合わせます。

 

具材がはみ出さないよう慎重に形をつくって......完成!切り分けたら、すぐにかぶりつく子も。「おいしい」「みんなで作ると楽しいね」と達成感を見せます。

 

毎月1回つくば市民センターで開催する「吾妻みんなのひろば」は、大学生が主体となって運営するこども食堂。教育を学ぶ大学生のほか、高校生ボランティアの姿も。

 

この日は、「旅する料理人」として各地のこども食堂に参加している男性のサポートでロングのり苔巻きに挑戦。普段は大学生の力で食事を提供しますが、「大学生だからこそ、手助けしてもらえる面もある」と次期代表の星さんは活動の特徴を語ります。

 

“提供者”と“消費者”の関係にならないようにしているそう。準備や片付けを一緒にする時間も大切にしています。

 

基本的にどんな人でも参加できるそう。

参加者には転入者の親子が多く、食事中や食後にお母さんたちが情報交換をしている姿が見られました。

 

「外国人の親子にも来てほしい。大学生たちは英語が話せる」とも呼び掛けます。

 

転入者や外国人といった地域に不慣れな人たちが多い吾妻地区に根差し、新たなコミュニティの醸成を目指しています。

教育者の卵たちが学ぶ場所

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芸術を学ぶ大学生によるワークショップ=吾妻のつくば市民センター

 

「自分と違う世代と関われる場で、子育てのビジョンが持てるのも嬉しい」「あたたかい雰囲気に魅力を感じた」

 

「吾妻みんなのひろば」は、教育実習を実のあるものにすることを目指す「一般社団法人もあふる」さんの活動の一つ。ボランティアで参加する筑波大生たちは、大学の中では経験できない学びを得ています。

 

ボランティアの中には、子ども食堂での経験を卒業論文にする学生や、ワークショップをやりたくて参加しているという学生もいます。星さんは「子どもたちにとっても大学生と触れ合える機会にしてもらいたい」と願います。

 

取材した日は、手作りのハンコでアートを作るワークショップを開催。子供たちは大学生のサポートで、思い思いのアートを完成。作業には調理で出た野菜くずも活用し、こども食堂らしいワークショップになりました。

 

この活動は2024年4月にスタートしたばかり。「まだ参加者同士で打ち解けきれていない雰囲気なので、回数を重ねることで地域のつながりづくりになれば嬉しい」と星さんは今後を見据えます。

 

親子も学生もともに歩む食堂。ここでの学びは、地域の子どもたちのより良い未来へとつながっているはずです。

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こども食堂・みんなの食堂メモ[1]:吾妻みんなのひろば

【日 程】毎月1回(日曜日)

【場 所】つくば市民センター調理・実習室(つくば市吾妻1-10-1コリドイオ内)

【対 象】どなたでも

【定 員】先着30人

【参加費】子供100円、大人300円

【主 催】一般社団法人もあふる

【問合せ】090-4268-5152(竹之内さん)

moreful.hiroba.azuma@gmail.com

この記事に関するお問い合わせ先

市民部 つくば市民センター
〒305-0031 つくば市吾妻一丁目10番地1
電話:029-855-1171 ファクス:029-852-5897

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