乳がん検診に行こう、淡い色で呼び掛ける自分と大切な人を守る一歩
vol.1 NPO法人つくばピンクリボンの会 さん
明るく軽やかな足取りで街ウォーク

NPO法人ピンクリボンの会のメンバーや市内の団体、市民が街ウォークを行った=つくば市学園南二丁目の研究学園駅前公園
乳がん検診の大切さを伝える「つくばピンクリボンフェスティバル2024」が4月28日、研究学園駅前公園で開催されました。ボランティア約80人を含む約250人が集まり、軽やかな足取りで公園周辺を練り歩いていました。
新型コロナウイルスの流行を経て、5年ぶりの開催。主催のNPO法人つくばピンクリボンの会さんは2004年に設立し、医療の専門家たちが診察室を飛び出して乳がんの早期発見の重要性などを訴えています。同フェスティバルのほか教育現場での啓発講演などにも取り組んでいるそうです。
大会実行委員長の坂東裕子さんは「普及啓発を20年続け、受診率は50%近くまで増えた。50%に満足せず今後も広報活動に参加してほしい」と笑顔で呼びかけました。大会には五十嵐市長も駆けつけ「とにかく早く受診することが大切。命を守るためにも活動の輪を広げてほしい」と話しました。
街ウォークは、ボーイスカウトの皆さんを先頭にピンクの服やアイテムを身にまとった参加者たちが続きました。同会のフェスティバルは、母の日が近いことや初夏の気持ちよい時期であることから、ゴールデンウィークのはじめに実施しているそうです。
この日は汗ばむ陽気で、青空の下で薄紅色の衣装や会場装飾が映えていました。
一生のうちにおよそ9人に1人の女性が乳がんと診断されています。しかし、早期発見と治療で95%以上は治癒するがんでもあり、早期発見と治療が重要です。会場には、乳がんの正しい知識を伝えるコーナーや乳がん検診バスの展示もあり、訪れた人たちが乳がん検診制度や検査の種類などについて学んでいました。
多彩で多才な『コラボ』、お茶やヨガでリラックスタイム

お茶会で提供されたピンクリボン印のまんじゅう=研究学園駅前公園内の古民家
つくばピンクリボンフェスティバル2024では、芸術や運動など多分野とのコラボも見られました。
公園内の古民家ではお茶会を開催。つくば市を中心にお茶のご活動をされている方々が、街ウォークを終えた参加者たちをおもてなししていました。主菓子はピンクリボンのマーク付き。細やかなお心遣いと美しい所作に癒されました。
あおぞらヨガも開かれ、乳がんを経験した方も安心して取り組めるヨガを紹介しているお二人が講師を務めました。暑い日差しを避けて木陰に集まり、参加者たちが気持ちよく身体を伸ばしていました。
また、同フェスティバルのポスターを手掛けているのは、筑波大学芸術専門学群の学生さんです。
毎年、芸術系の学生さんを対象に医師から乳がんに関するレクチャーを行った上でポスターデザインを募集しているそうです。今回は10枚の中から男性の学生さんの作品が選出されました。家族のことを思って描いた作品だそうです。
文化芸術やスポーツを通じて乳がんを考える時間となりました。
ピンクリボンが結ぶ多くのつながり

乳がん経験者も安心して参加できる「あおぞらヨガ」が開かれた=研究学園駅前公園内
「一人ぼっちじゃないよ」と知ってほしい――。
フェスティバルや教育現場などに出向いた講座などでは、乳がんに関わる悩みを持つ人と出会うこともあるそうです。
悩みを抱えているのは、病気になった方だけでなく、その家族も同じ。しかし、そのモヤモヤを話せる相手はなかなか見つからないこともあります。
つくばピンクリボンの会には、医療関係者や当事者の方のほか、ピアカウンセリングなど多様な活動に携わる方も所属しています。このため、悩みを抱えている人が相談できる場を紹介することもあるそうです。
医師監修のもと発信する正しい情報も、つくばピンクリボンの会さんの強みです。
同会では、乳がん検診啓発動画を4本公開しています。お時間のある際にご覧になってみてはいかがでしょうか。
大切な人と安心して暮らし続けるためのヒントがあるはずです。
この記事に関するお問い合わせ先
市民部 つくば市民センター
〒305-0031 つくば市吾妻一丁目10番地1
電話:029-855-1171 ファクス:029-852-5897
更新日:2025年01月31日