立地適正化計画とは

更新日:2023年03月01日

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1 立地適正化計画

立地適正化計画は、コンパクトなまちづくりの形成を促進し、生活サービス機能を計画的に誘導していくために、おおむね20年後の都市の姿を展望して策定する計画です。
これからのまちづくりにおいては、少子高齢化の進展や将来的な人口減少、道路や公園等の都市基盤の老朽化等への対応、環境負荷の少ないまちづくりや災害に強い安全・安心なまちづくりの推進、拡大型から安定・成熟型の都市への転換など、多様化する都市の課題に対応することが求められています。

立地適正化計画イメージ図

そのため、つくば市においても医療・福祉施設、商業施設や住居等がまとまって立地し、高齢者をはじめとする住民が自家用車に過度に頼ることなく公共交通等によりこれらの生活利便施設にアクセスできるような、日常生活に必要なサービスや行政サービスが住まい等の身近に存在する、『多極ネットワーク型コンパクトシティ』の構築を目指してまちづくりを進めていくことが必要だと考えています。
国においては、平成26年に都市再生特別措置法を改正し、「立地適正化計画」制度を創設しました。「立地適正化計画」は、居住を誘導するエリアや、都市機能増進施設(医療・福祉・子育て支援・商業施設等の居住者の共同の福祉又は利便のために必要な施設であって、都市機能の増進に著しく寄与するもの)の立地を誘導するエリア、及びそれらの方針等を定める計画であり、行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するための制度となっています。

2 つくば市立地適正化計画の方向性

『多極ネットワーク型の持続可能でコンパクトな都市』

つくば市では、平成27年に策定した「つくば市未来構想」において、研究学園地区とつくばエクスプレス沿線市街地をつくば市の核(ハブ)として機能を集積し、従来からの市街地を生活の拠点としてハブとの連携(スポーク)を考慮し生活サービス機能の向上を図る「ハブアンドスポーク型都市構造」の構築を進めることとしています。
また、「都市計画マスタープラン 2015」においては、ハブアンドスポーク型都市構造を目指すため、市街地規模に応じた都市機能を集積・誘導した都市活動の拠点を適正に配置し、拠点間の連携を高めるための道路整備や公共交通ネットワークの形成を進め、つくば市型の「多極ネットワーク型コンパクトシティ」の構築を図ることとしています。
「つくば市立地適正化計画」においても、中心市街地だけではなく、従来からの市街地等の生活の拠点なども含めた多極ネットワーク型のまちづくりを目指し、インセンティブ(支援)を投じながら、時間をかけて居住や都市機能の集約化を推進していきたいと考えています。

3 検討体制

立地適正化計画の策定に向けて、市民をはじめ、都市計画、医療・福祉、教育、交通などの有識者等を委員とした「つくば市立地適正化計画検討委員会」を開催し、検討を進めるとともに、市民説明会等による意向確認や都市計画審議会の意見聴取を行っていきます。

つくば市立地適正化計画検討体制フロー図

4 立地適正化計画に係るQ&A

  1. なぜ立地適正化計画をつくるの?
    つくば市は2035年まで人口が増加すると予測されていますが、年齢構成別に見ると、高齢者人口が増え、年少人口や生産年齢人口は減少すると考えられています。税収が減少する一方で、歳出に占める社会保障費が増加することでインフラの老朽化への対応等が困難になると想定されます。これらを踏まえ、長期的な時間軸で将来を見据えたまちづくりを考える必要があるため立地適正化計画の策定に取り組んでいます。
  2. 立地適正化計画をつくるとどんないいことがあるの?
    都市のコンパクト化や適正な公共交通ネットワークの構築により、市民の方の生活利便性の維持・向上、サービス産業の生産性向上による地域経済の活性化、行政サービスの効率化による行政コストの削減などを行うことができます。
  3. 今までの計画と何が違うの?
    これまでは、土地利用のコントロールや都市施設整備等の手法は充実していましたが、都市機能や人口の維持、確保が課題となっていました。この課題を解決するため、立地適正化計画は居住機能や都市機能の誘導という従来とは異なる視点が入った計画となっています。
  4. 立地適正化計画で何を決めるの?
    必須事項としては、立地適正化計画の区域、立地の適正化に関する基本的な方針、都市機能誘導区域、居住誘導区域、誘導施設等を決めます。
  5. 都市機能誘導区域ってなに?
    都市機能誘導区域は、医療・福祉・商業等の、都市の居住者の共同の福祉や利便のために必要な施設であって、都市機能の増進に著しく寄与するものを都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより、各種サービスの効率的な提供を図る区域です。
  6. 居住誘導区域ってなに?
    居住誘導区域は、人口密度を維持することにより、生活サービスやコミュニティが持続的に確保されるよう、居住を誘導する区域で、公共交通を利用できるなど便利・快適に住み続けられる、居住に適したまちづくりを目指す区域です。
  7. 立地適正化計画は市街化調整区域を含まないの?
    立地適正化計画は都市計画区域内の区域において定めることとされているため、市街化調整区域を含めたつくば市全域が計画の対象区域となります。一方、居住誘導区域、都市機能誘導区域については、市街化区域内に定めるものとされているため、市街化調整区域は除かれます。
  8. 都市機能誘導区域から外れたところはどうなるの?
    合併前の旧町村の中心部や歴史的に集落の拠点としての役割を担ってきた生活拠点等、地域の実情や市街地形成に応じて、暮らしやすい環境の実現、生活の場を維持するために必要な都市機能の維持や向上を目指します。
  9. 居住誘導区域から外れたところはどうなるの?
    居住誘導区域に含まれない既存集落や住宅団地等についても、持続可能な地域づくりを目指した取り組みを進めていきます。
  10. 誘導施設はどんなもの?
    都市の居住者の共同の福祉や利便のため必要な施設という観点から、以下の施設等を想定しています。
    • 行政サービスの窓口機能を有する市役所等の行政施設
    • スーパーマーケット等の商業施設や銀行等の金融機能を有する施設
    • 子育て世代にとって居住場所を決める際の重要な要素となる幼稚園や保育所等の子育て支援施設、小学校等の教育施設
    • 集客力がありまちの賑わいを生み出す図書館、博物館等の文化施設や集会施設
    • 病院・診療所等の医療施設、老人デイサービスセンター等の社会福祉施設、小規模多機能型居宅介護事業所、地域包括支援センターその他の高齢化の中で必要性の高まる施設
  11. 計画は策定すると変更はできないの
    ​​​​​計画は概ね20年先を展望して作成しますが、5年ごとに評価を行い、市内の状況を勘案して必要に応じた見直しを行っていく予定です。

この記事に関するお問い合わせ先

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電話:029-883-1111(代表) ファクス:029-868-7595

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