つくばのまちの酒づくり

更新日:2023年07月12日

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伝統と革新が集結!つくばのまちの酒づくり

つくば市では、歴史ある蔵元が筑波山の名水で醸す日本酒や、クラフトビールなど多様な酒づくりが行われています。
また、「つくばワイン・フルーツ酒特区」に認定され、最低製造数量基準が緩和されたことから、近年になってワイナリーが続々誕生しています。

SAKE

稲葉伸子さんの写真

稲葉 伸子(いなば のぶこ)さん

伝統の酒づくりを重視しつつ日本酒の可能性を追求する

六代目蔵元の稲葉さんは筑波山神社の御神酒として引き継がれる「男女川」、女性杜氏らしいセンスが発揮された「すてら」など、伝統を基盤に酒づくりのアップデートに挑んできました。「長い年月をかけて筑波山が濾過した湧水で仕込んでいます。まろやかで滋味深い水が、お酒にもそのまま反映されるんです」と稲葉さん。洗米から発酵、麹造り、搾りまで蔵人の手作業を重んじており、機械では醸すことのできない繊細な味わいを実現しています。その完成度は、世界でも高く評価されています。

稲葉酒造の建物外観と酒ビン「すてら本生純米大吟醸」と「男女川しぼりたて純米吟醸」の写真

稲葉酒造(つくば市沼田1485)

浦里知可良さんの写真

浦里 知可良(うらざと ちから)さん

茨城県内で9割以上を消費 地元に根ざして美酒を醸す

六代目蔵元の浦里知可良さん。東北と関東の酒蔵で修業を積み、酒類総合研究所で清酒酵母の研究に従事。2018年につくばに帰郷し、蔵に入りました。「当蔵の酒には茨城が誇る小川酵母ならではの香気、旨味が生きています。地元に根ざした地酒でありたいと考えており、つくば市をはじめ、県内で9割以上を販売しています。地元吉沼で収穫された酒米での酒づくりも始めました」と語る浦里さん。感覚と経験をベースにした杜氏の技と、最新のデータ分析も駆使する若き蔵元。新時代の酒づくりに注目です。

浦里酒造店の外観と酒ビン「霧筑波大吟醸参年酒知可良」と「特別純米酒霧筑波」の写真

浦里酒造店(つくば市吉沼982)

CRAFT BEER

延時崇幸さんの写真

延時 崇幸(のぶとき たかゆき)さん

旬の素材とコラボし、市特産「福来みかん」ビールも開発

水戸市で育ち、つくば市で映像制作会社を起業した延時さん。「他の酒づくりは盛んなのに、つくば産のビールだけがなかった。人と人を笑顔でつなげてくれるビールをつくりたい」と一念発起し、都内のブルワリーで修業。2020年6月、憩いのスポットとして知られる洞峰公園の近くにテイクアウトも可能な店を出しました。IPAなどのスタンダードなクラフトビールの名前は、つくばの歴史や文化にちなんだもの。つくば特産の福来みかんを使ったビールを開発するなど、地元農家とのコラボも活発に行っています。

TSUKUBA BREWERYの外観とグラスに入った酒「金色姫IPA」と「Tsukuba REDFROG」の写真

TSUKUBA BREWERY(つくば市二の宮2-14-15)

WINE

今村ことよさんの写真

今村 ことよ(いまむら ことよ)さん

つくばの土から生まれる日本ワインらしからぬ味わい

製薬会社に勤務していた今村さん。筑波山麓の豊かな土壌に魅力を感じ、2015年に脱サラしてワイン畑を開きました。1.5ヘクタールの畑をほぼ一人で管理し、9品種のブドウを栽培しています。多雨気候の日本で造るワインはライトな味わいが多いですが、この畑から生まれるワインはしっかりした味わい。「華やかな香りも、畑の土の恵みでしょうか」と語る今村さん。初年度は100キログラムだった収穫量も2020年には3.6トンに。委託醸造から念願の自家醸造に向け、つくば市の特区制度を活用しながら準備を進めています。

Bee's Knees Vineyardsのブドウ畑とワインボトル「オーバードライブ(2019年)」と「パープルピークス(2019年)」の写真

Bee's Knees Vineyards(つくば市神郡2565)

高橋学さんの写真

高橋 学(たかはし まなぶ)さん

地質研究者が目指すのは日常的に飲める市民のワイン

産業技術総合研究所(つくば市)で岩石や地質の分析を研究してきた高橋さん。つくば市内の耕作放棄地を借りてブドウ栽培を始め、2020年にワイナリーを建設。ブドウ栽培から醸造まで、すべて自前で手がけたワインをリリースしました。「ヨーロッパには、市民が誇りにする地ワインがあります。手頃な値段で日常的に飲めるワインを地域で造り、市民に親しんでもらえれば」と語る高橋さん。「市のサポートは厚く、ワイナリーも建てやすい。10年後にはつくばワインが有力なブランドになっているでしょう」

Tsukuba Vineyardの建物外観とワインボトル「Tsukuba Series Kurihara(ロゼ2020年)」の写真

Tsukuba Vineyard(つくば市栗原2973)

北村工さんの写真

北村 工(きたむら たくみ)さん

ブドウ畑と醸造所が織りなすつくば発のワインツーリズム

つくば市北条の広大な敷地に、ブドウ畑や醸造所、直売所を併設。筑波山麓ならではの気候、土壌で育った国産ブドウ品種「富士の夢」「北天の雫」などを使ったワインは栽培、手摘み選果から醸造までワンストップで手がけたものです。醸造責任者の北村さんは県内の醸造所で長年腕を磨いてきました。「畑の前に醸造所があるため、良いコンディションのブドウを新鮮なままワインに仕上げることができます」と語る北村さん。今後はレストランも建設予定で、つくばならではのワインツーリズムに期待がかかっています。

Tsukuba Wineryの外観とワインボトル「TSUKUBA ROUGE(2019年)」と「TSUKUBA BLANCプレミアム(2019年)」の写真

Tsukuba Winery(つくば市北条1162-8)

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